ヴォイニッチホテル(2)

内容紹介

ゆったりした雰囲気漂う南の小島に建つホテル。魔女に悪魔に殺し屋に。一癖も二癖もあるような宿泊客たちが絡みあう、少し奇妙な日常ドラマ!! 錬金術師の皮を被った中世のペテン師・作とも、紀元前から伝わる自然科学書の写本とも伝えられる、稀代の“奇書”の名を冠したホテルを舞台に、魔女・エレナと日本人の青年・クズキとの恋のロマンスが紡がれる……。

コメント

「ヤングチャンピオン烈」誌にて連載中の著者・道満晴明氏が贈る、南海の小国にそびえ建つホテルに纏わる人々の様々な物語を綴った“絶品群像奇譚”『ヴォイニッチホテル』第2巻が発売です!　幾多もの生と死が島民の目の前で過ぎ去った内戦を経て、現在では観光地として再興した南国の島を舞台に、命からがら日本から逃げてきた元893の青年と、幾年もの時を生き幾万もの人間を殺めてきた元魔女のホテルメイドとの恋のロマンスは、遂に二人が☓☓に至るまでに進展します!　しかし、脛に傷を持つ二人が順調に恋を育むと同時に、彼らの横では宿泊客が次々と生と死の境界を反復横跳びをしながら通り過ぎるを描き出し、生と死とを等しく描く著者・道満晴明氏の乾いたキャラクター描写が色濃く出たストーリーが、強烈な印象を以て読み手を惹き込む本作の面白さはまさしく絶品の一言!　数多の犠牲と他人の屍の上に築かれた登場人物たちの人生が、業が深い者程脆く崩れ去る群像劇の果てに、主人公・クズキとヒロイン・エレナが辿り着く先は?　めまぐるしく視点が変わる各人物それぞれの物語から目が離せなく為る事請け合いなのです!　群像劇を描くに重点を置いたストーリーの面白さは勿論、著者・道満晴明氏が描き出す可愛い絵柄と独特の世界観、そして、シリアス展開の中にも小ネタギャグを挟むのを忘れないサービス精神とで読み手を愉しませる、魅惑のガジェットが次々と飛び出す宝箱(ミミック?)のようなオススメの作品です!　
コメント:渡邉 2/19UP