【内容紹介】
東京都杉並区馬橋の某駅前から続く繁華街の終点に、雑居ビルが寄り添い群れ成し多層構造を形成する“月の出モール”にて、祖父が遺した古書店“古書よしの”を継いだ孫娘“久保田美野”の物語。奇妙奇天烈なご近所さんと触れ合いながら、袋小路の先に次々と現れるショートカットを潜り抜け、モールの表通りに裏通り、数多に連なる扉の先に“美野”を待ち受けるモノは鬼か蛇か・・・。表題作「パラダイスバード」全話に描きおろし後日談「其の終る処を知らず」を加え、「家出王国」「みかげ町点景」「日本気配」の3作品も併せて収録した、著者・佐藤明機氏最新単行本。
【オススメコメント】
昨今ではとんと珍しくなってしまった“SFコミック”特有の読後感を読み手に伝える、著者・佐藤明機氏が贈るSF作品集が発売です! ぷっくりおっぱいな炉利系ボディも可愛いデフォルメタッチで描かれたヒロイン達を、微に入り細に入り装飾を施された箱庭世界へと放り込み、奇人・変人・美女・魔物が入り乱れるご近所さんとの触れ合いを通じて不思議不可思議な彼女の日常を描いた風景を物語の横軸に、そして、その箱庭世界を構成する“最深部”への道程を描いたシリアスなSF展開を物語の縦軸に据えて、読み手の意識をその箱庭世界へと誘うストーリーの魅力たるや文句無しの面白さ! 正直、古き良き80年代を彷彿させる世界観に涎が止まらない、SF好きには堪らない本作品なのです! 肌色成分も多めにサービスカットを挿入するヒロイン達の可愛さは云う迄もなく、虚実入り交じった専門用語とパロディーが飛び交う台詞廻しから透ける著者の巧みなネームセンス、そして、作品の箱庭世界をリアルな存在感を以て読み手の肌に伝える背景の美しさに、只々ウットリしてしまう担当個人的にも一押しの単行本です! 正直ぶっちゃけますと、担当の長文を読むよりも是非ともご一読を、百聞は一見に如かずです! あ、あとコレは担当個人的な独り言でどうでもイイ事ですが、「アイ・シティ」と「M&M Ⅰ」をなぜか思い出してしまったのはここだけの話(ホント関係無いですな)。
コメント:渡邉
8/8UP
