戦場のコックたち Armed with skillets

内容紹介

1944年、空挺部隊のコック兵となった19歳のティム。過酷な戦いの間に、気晴らしで仲間とともに「日常」で起きる事件の謎解きに興じるが──気鋭渾身の初長編。

一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体、オランダの民家で起きた夫婦怪死事件など…
誇り高き料理人だった祖母の影響で、コック兵となった19歳のティム。特技兵(コック)でも銃は持つが、主な武器はナイフとフライパンだ。冷静沈着なリーダーのエド、お調子者のディエゴ、調達の名人ライナスらとともに、度々戦場や基地で奇妙な事件に遭遇する。不思議な謎を見事に解き明かすのは、普段はおとなしいエドだった。
彼がかけがえのない仲間とともに過ごす、戦いと調理と謎解きの日々を連作形式で描く。
第7回ミステリーズ!新人賞佳作入選作を収録した『オーブランの少女』で読書人を驚嘆させた実力派が放つ、渾身の初長編。 本屋大賞2016、ノミネート作