内容紹介

主人公の創り出す映画に惚れ込み、活動資金を捻出するためならばその身を”ブルーフィルム”に差し出す事すら厭わないと誓った「アオシネ」/スランプの底に喘ぐ自分を勇気づけてくれた主人公の為に、懸命なウソで主人公の口車に乗った「パーピュアソウル」/等、ヒロイン達の一途で健気な想いを9編のエピソードに詰めこんだ、椋蔵氏初単行本。

ストレートな青春ストーリーが読み手の心を擽る、担当個人的に一押しの、椋蔵氏初単行本が遂に登場なのですよー。「映像」「音楽」「写真」「漫画」etc.……と、様々な創作活動に青春を捧ぐ大学生を主人公&ヒロインに据え、彼等のキャンパスライフと恋愛模様とを描いたオムニバス形式のラブコメ作品集な本作品。携帯電話の普及が一般的では無かった'90年代を舞台に、個々の距離が現在ほど明確でなかった時代に生きる彼等が懸命に想い人との距離を埋めんと奮戦する姿を、熱く・優しく・真っ直ぐに描き抜いたその内容は、80年代の恋愛漫画を知る者には懐かしさを覚える事受け合い。一見独立した各話を、第1話から登場する映画研究会会長を軸に最終話のクライマックスへと繋げる構成の妙も素晴らしく、コメディ描写も自然に織り交ぜながら、彼等のイキイキとしたキャンパスライフを楽しく描き抜いた珠玉のラブストーリー作品として断言出来る程の出来映えなのです。真っ直ぐな思いの丈をぶつけ合った彼等の熱い想いは、熱く身体を重ね合うに至り、その描写は”恋人同士”のオーソドックスな表現ながらも、作品世界への感情移入度の高さと相まって、読み手の心を熱く燃え上がらせるセックスシーンとして余りにも扇情的。著者の描き出す繊細なタッチと高い画力、そして扇情的な肢体描写は正に美麗の一言で、成年漫画誌における著者作品にも負けず劣らずの”えっち”を堪能できる事必至です。そんな、ノスタルジックな恋愛物語の魅惑のキャラクター達をを存分に味わえる、オススメの単行本です。是非是非～
コメント:渡邉 7/16UP

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