内容紹介
龍の掌とともに残された豊臣の秘事とは!?
江戸にもどった源内は、ついに「ゑれきてる」を復元。その一方で、浄瑠璃を書いたり、鉱山採掘をしたりと、さまざまなことに手を染めては、思うようにいかない自分の身を嘆き、窮屈なこの国を憂えていた。
そんな日々のなか、その昔、龍の掌を龍宮から持ち帰った男が残したという絵文字の書きつけを源内が解読すると、そこに書かれていたのは、驚くべき豊臣の秘事と黄金の島の存在だった!
「ニルヤカナヤ」と書かれていたその島こそ、司馬遷の『史記』に記されてた、不老不死の仙薬探索の命を受けた徐市がたどりついた黄金の島なのだろうか?
龍の掌に引き寄せられ、暗躍する盗賊・火鼠の一味、和蘭陀国(オランダ)の思惑、そして平賀源内の野望が交錯する。
第一巻と同時刊行。
http://bp.shogakukan.co.jp/yumemakurabaku/ 【編集担当からのおすすめ情報】
名作映画「キングコング」と「ゴジラ」へのオマージュから生まれた、と語る、著者・夢枕獏氏。秦の始皇帝時代や、伝説のニルヤカナヤ、そして6500万年前に絶滅しているはずの恐龍・・・と、荒唐無稽な設定の中で、実在した歴史上の人物たちが自由自在に暴れ回る、時代小説であり、冒険小説。
その一方で、江戸に生まれるには早すぎた天才・平賀源内の屈折・哀しみは、決してフィクションの世界にとどまらず、心に響きます。