四ツ谷十三式新世界遭難実験(1)

内容紹介

大好物は既知の外。SFサバイバル漂流記!

西暦2030年。テレポーターが開発され、月にさえ一瞬で行けるようになった時代。
四ツ谷正宗ら一行は、テレポーターの開発者である正宗の兄・十三に呼び出される。
彼らはそこで“未知の惑星"に繋がる入り口へと誘われ……。
被害者4人と愉快犯1人の、地球外サバイバル漂流記。

コメント

今、クズ系男子が熱い! 某サモナーくんのヒットに見るように、今この時代が求めているのはクソ野郎! ……か、どうかは分かりませんが、本作の主人公たる十三さんはつまりまあそういうアレです。基地の外です。アレです。こういうやつに限って頭が異様に良かったりするんだまったく。
近未来を舞台に、地球外漂流コメディといった感じのサバイバルな世界観が展開される本作。ただしサバイバルの原因はひとえに十三さん。圧倒的な頭脳をひたすら嫌がらせのみに費やしていく全力のクズ。でもこの人の知識がないと遭難死待ったなしの極限状況。そして、命の危機すらも嫌がらせのために利用する堂に入ったクズっぷり。ああこれアレだ、レベルEの王子だ! という感じで、アレが好きな方なら大いにハマれること間違い無しの嫌がらせコメディ(良いのかなジャンルこれで)。どうしても良い人にしかなれない政宗くんに、黒尽くめだけどなんかエロい妹、バカとヘタレ、いっとうキモい謎生物にやたら綿密な背景など、とにかく独特の味わいが素晴らしい一作です。