【内容紹介】
幸せ真っ盛りの新婚生活中である生田は浮気相手の裕子との情事中に重婚法案が可決されたというニュースを聞く。誰もが複数のパートナーを許される法律が出来るとなったとき、今までの概念が覆され、人の心は浮き足立っていく。そんな中、絶賛浮気中である生田。元同級生で浮気相手の裕子。恋愛結婚で結ばれ生田を愛し続ける詩織。夫にDVをうけている森。女に優しく正論派で何故か女運がない神崎の5人の男女が巡る。結婚とは?重婚を期に男女の関係を問う恋愛物語。
【オススメコメント】
重婚可能になっても最初のパートナーに巡り会えず、何故か手の届かない女性にばかり目がいってしまう神崎はどう見ても俺らの姿です……orz
一筋縄でいかない恋愛ストーリーを描き続ける二宮ひかる氏の新作は重婚が可能になった世界で織りなす男女の物語。唯一のパートナーでは選べないが二人目だったら選べる相手。その人を守りたいために結婚を望む人。それでも一人を愛し続けようとする人。重婚から改めて男と女、結婚を考えるストーリーです。重婚で理想ばかりを夢見てしまう男に対して、冷静で地に足をつけている女。女は強いと改めて思い知らされる作品でもあったり。そんな中、唯一蚊帳の外にいる神崎を応援したくなるのはなんででしょうか…。
後を引かずきっぱりとまとめる二宮ひかる作品を改めて好きだなと思い出させてくれる1冊です。